Vの人 いろいろ

オムニバスでアラカルトなブログ良いなと思ったので書きます。
メモ帳に書いてたものを数行膨らませて書きます。



●画面いっぱいに姿が拡大されることを「ガチ恋距離」って表現するのは面白い気がする
 
ガチ恋」の部分はどうでもいいんだけど「距離」の部分が面白い気がする
人間世界では被写体が大きく映る=カメラと被写体との距離が近い って前提があって
視聴者は画面の向こうの空間も同じ物理で成立してると認識してるんじゃないか
タレントと視聴者との物理距離は2つあって、

[タレント]──【距離1】──[カメラ/ディスプレイ]──【距離2】──[視聴者]

みたいな感じで、
Vの人はVなのにまるで距離1を定義できてるような認識なのは
新しいものを既存のモノのアナロジーでしか認識できない視聴者の敗北ですね

カメラとディスプレイの間にも距離はあるのかな。
Vの文脈でここを物理距離としてしまうことにちょっと違和感あるんだよな。

あと距離2が小さくなるのはガチ恋距離ではないんですよね
携帯の画面を目の前に置こうが写真集に鼻先をくっつけようがガチ恋距離ではなくて、
あくまで距離1が縮まることでしか視聴者が「ガチ恋」を意識できないんですよ。
タレント起因で視聴者との距離が詰まることに「ガチ恋」の本質がある気がする。
恋の構造分解だ。
これが~~ 恋の構造
 

●ホロの豊洲ライブで最前で推しジャンしてる人がいた

ホロライブさんの豊洲ライブ、1月に行ってきて非常に良かった。
それで舞台のやや下手側だったかな、最前に男性2人組がいて、
演者が自分たちの近くに歩いてくるとピョンピョンとジャンプするんですよ。
誰が近くにいても跳ねてたので正確には推しジャンとは違うな。
とにかくあれがすごく印象的だった。

声優ライブで同じ光景があっても「お 元気だな」と気にも留めないんだけど、
Vの人のライブであって、あの人達にとっては"今"眼前に"いる"んだよなと思うとめちゃくちゃエモくなっちゃって。
Vの人のライブを観て僕はよく在不在がどうのとか平面と立体がどうのとか言うんだけど、
あの瞬間でジャンプしちゃうことが全部の答えだったと思うんだよな。

さっきの話で言うとこの場合距離1って定義できる?
あの最前の男性たちと二段目の柵で見てた僕にとって違うのは距離2だけで、
その瞬間上で定義した距離は全部ぐちゃぐちゃになって
携帯と目の距離はステージと客席の距離でもありうおおおお


●無性のVの人好きな気がする

無性はnon-sexualという意味です。
緑仙さんでびでび・でびるさんの雑談配信などをよく視聴するんだけど、
前者は性別を明らかにしてなくて(頓着も無くて)、後者はそもそも異界の悪魔なので性の概念自体が人の尺度ではない、という論理がある。
別に女性的な可愛さや男性的なカッコよさがあるVの人も全然好きなんだけど、
なんていうか、普段当たり前に受容してるストレスが無い気がする。
このストレスって何だろうな、ちょっと向き合いたくないな。
例えばライバーが男女でコラボするときの、男女であることに対するストレス、これ共有できる感覚かわかんないな。
でもそれを茶化すか焚きつけるかのようなチャット欄に対するストレスは共有できそうだな。
まあとにかくそういったモノが無くて、誰かとソロで配信するときもコラボするときも喉に引っかかる物無く視聴できて良い。

あと上に挙げた2人で言うとチャット欄に対して正しく対等で正しく威圧的なのが良い。
リスナーのコメントで感情が動いてほしくないので…。


●アニソン歌枠を聞くたびに大事なものが失われていく

懐古が怖くなるときがたまにあるんですよね。
自分はまだ新しいものへの興味や開拓精神が若いままだと思っていたいので…。
でもVの人、平気でゼロ年代J-POPやゼロ年代アニメソングを唄うじゃないですか。
こう、脳ミソの、大脳の奥のほうに不用意に触れられる感覚というか、
自分が築いてきた地盤の下のほうを急に掘り返されて足元が揺らぐ感覚というか、
そういう、経年で記憶の隅に置いてきた曲を急に唄うじゃないですか。
あれがめちゃくちゃ気持ちよくてめちゃくちゃ怖い。

記憶が有限である以上「経年で記憶の隅に置いてきた曲」も多分有限で、
そういう懐古資源を強制的に消費させられて強制的に気持ちよくさせられるみたいな。
ステータスが一定時間上昇する消費アイテムが数個しか無かったらボス部屋の前まで使わずとっておきたいじゃないですか。
それを道中にバンバン使ってしまう不安感、そういうのがある。

それでいて、実は僕は音楽に対する開拓精神が既に衰えてしまっていて、それに気づくのも怖い。
そんなことは無いはずだと机の上にある上田麗奈さんの新譜『Empathy』に目をやるも
ジャケットの上田麗奈さんは目を瞑って何も訴えない。
童田明治さんアーカイブでも聴こうかな。



終わり