映画96本観た(2023)

まえがき

「実話をもとに描かれた」と言われるとなんとなく観る気が失せることに気づいた。
せっかく映画を作るのに実話の枠を超えられないというか、フィクションに対して縛りプレイをしている気がして、実話をもとにしていない作品よりも劣っている印象をどうしても受けちゃってるんだと思う。
実話をもとに描かれてても実際観れば大体は面白いというのも知ってるし、モキュメンタリーなどその宣言が嘘の場合があることも知ってる。
だから実話をもとにしてることは最後に明かしてほしいなと思う。

観たもの

新旧混合観た順

No. TITLE
1 バーフバリ 伝説誕生
2 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~
3 窓辺にて
4 バーフバリ 王の凱旋
5 仕掛人・藤枝梅安
6 金の国 水の国
7 ハリー・ポッターと賢者の石
8 ハリー・ポッターと秘密の部屋
9 カラダ探し
10 BLUE GIANT
11 インターステラー
12 ベネデッタ
13 別れる決心
14 映画ドラえもん のび太と空の理想郷
15 シン・仮面ライダー
16 コンペティション
17 Winny
18 ゴーストバスターズ
19 グリッドマン ユニバース
20 ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー
21 らくだい魔女 フウカと闇の魔女
22 プリンセス・プリンシパル Crown Handler 第3章
23 ヴィレッジ
24 search/#サーチ2
25 ベネシアフレニア
26 不思議の国の数学者
27 パリタクシー
28 オール・ユー・ニード・イズ・キル
29 波紋
30 怪物
31 M3GAN
32 きさらぎ駅
33 リバー、流れないでよ
34 マルセル 靴をはいた小さな貝
35 グリーンブック
36 君たちはどう生きるか
37 CLOSE/クロース
38 リップヴァンウィンクルの花嫁
39 アイスクリームフィーバー
40 劇場版 響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~
41 劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜
42 ショートフィルム版『花とアリス
43 心霊玉手匣
44 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~
45 イノセンツ
46 Pearl パール
47 ハルフウェイ
48 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-01 口裂け女捕獲作戦
49 ミンナのウタ
50 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-02 震える幽霊
51 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-03 人喰い河童伝説
52 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-04 真相!トイレの花子さん
53 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!劇場版序章 真説・四谷怪談
54 戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版
55 クライムズ・オブ・ザ・フューチャー
56 SAND LAND
57 パイプライン
58 オオカミの家/同時上映:短編『骨』
59 オカルト
60 戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 最終章
61 エリザベート 1878
62 ラ・ラ・ランド
63 スイート・マイホーム
64 ステロイド・シティ
65 戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨!コックリさん
66 戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-02 暗黒奇譚!蛇女の怪
67 戦慄怪奇ワールド コワすぎ!
68 映画プリキュアオールスターズF
69 アリスとテレスのまぼろし工場
70 キャッシュトラック
71 ガールズ&パンツァー 最終章 第1話
72 ガールズ&パンツァー 最終章 第2話
73 ガールズ&パンツァー 最終章 第3話
74 ガールズ&パンツァー 最終章 第4話
75 シアター・キャンプ
76 リリイ・シュシュのすべて
77 キリエのうた
78 大雪海のカイナ ほしのけんじゃ
79 春画先生
80 北極百貨店のコンシェルジュさん
81 ザ・クリエイター/創造者
82 ゴジラ-1.0
83
84 駒田蒸留所へようこそ
85 ドミノ
86 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
87 さよなら ほやマン
88
89 劇場版 ポールプリンセス!!
90 理想郷
91 映画 窓ぎわのトットちゃん
92 ダンジョン飯 ~Delicious in Dungeon~
93 VORTEX ヴォルテックス
94 屋根裏のラジャー
95 TALK TO ME トーク・トゥ・ミー
96 PERFECT DAYS

 

うち新作63本、旧作33本
アニメは96本中26本

昨年に比べて本数は増えたけど旧作の本数も増えてる。
コワすぎの履修やガルパン映画の回収でかさ増しされてる。

 

新作良かった5選

新作の定義は「リバイバルを除く今年映画館で観た映画」
感想はネタバレを含みます。
今年はそんなに感想をメモしてない。

  • 映画ドラえもん のび太と空の理想郷
    ここ数年の劇場版ドラえもんで一番良かった気がする。
    最近のドラえもん映画は序盤に散りばめた要素を終盤どれだけ回収できるかのゲームになってるんだけど、その例に漏れずのび太の鼻に付いた虫、天気雨、四次元ゴミ袋など分かりやすい伏線が回収されるインスタントな気持ちよさがまずある。
    でもそれだけじゃなくて演出にぐっと来た場面が多くて、特にのび太たちの洗脳が解けるシーンがベタながらめちゃくちゃ画面が良かった。
    あと終盤ののび太たちのタケコプターをソーニャが撃ち落とすシーン。協力しようとするのび太たちを振り切って自分だけを犠牲にしようとする葛藤と覚悟が銃声でかっちり引き締まってかなり緊張感のある画作りになってた。
    全体の物語としても確かにユートピアを謳う場所がディストピアじゃなかったことないよな~という納得もあった。

  • パリタクシー
    めちゃくちゃ印象的だったのが最終盤でお婆ちゃんが死ぬシーンで、死が直接描写されるわけじゃなくて、お婆ちゃんがベッドに入って照明を消して画面が暗転することでその暗転が死を意味することが表現されててすごい。
    そこに悲壮感や陰鬱さは無くて、でも本人は死を悟ってそうな芝居をしてて、本編のほとんどを割いてタクシードライバーとお婆ちゃんとの関係描写をしてきた積み重ねにコミットしてきた観衆全員が暗転と同時に「死んだんだ・・・」と目を潤ませる屈指の名シーンだったと思う

  • 怪物
    感想をメモってないので割愛。
    是枝監督作品のノリで観ると意外ともっと邦画邦画している。

  • 映画プリキュアオールスターズF
    プリキュアの映画観てボロボロ泣くとは思ってなかった…。
    自分が映画で泣くのは画面の登場人物が泣いてるときというのが経験的に理解ってて、なので映画で泣くのはほとんど反射に近い生理現象と理解していて、
    でも今回は歴代プリキュアの本編回想や戦闘にどんどん参加してくるシーンでぼろぼろ泣いちゃったのでマジで何か心の柔らかい箇所に触れたんだと思う。
    ここ数年のプリキュアはあんまり追えてなくて、ひろがるスカイとデリシャスパーティは少し追ってる程度だったけど全然関係なく良かった。
    プリキュアASは歴代プリキュアが集結しないと倒せない敵じゃないといけないので相応に敵が強くないといけないんだけど、まさか冒頭で敗北から始まると思わなくてそこでまず画面に惹き込まれる。そして最終的に倒すわけじゃないのも近年のプリキュアの哲学が一貫していてよかった。
  • PERFECT DAYS
    どえ~120分役所広司観るの最高~。
    マジで序盤からじっくり時間をかけて日々のルーチンを描写することで観衆をその日常に溶け込ませるので、例えば朝起きて作業着を着なかった日に「休みなんだな」とニヤリとするし、同僚が車を貸してくれと頼んできたときに「変なこと起きないでくれ」と本気で思う。
    そうやって自身も平山(役所広司)になって変化を厭う防御姿勢をとっていると「変わらないことなんて無い」と平山は含蓄を持って語る。それまでの姪や妹とのやり取りでいろんな変化を経た結果の今の生活なことも察せられて、序盤で見ていた観衆からすると理想的とも言える今の生活も人生のスパンで見ると刹那的で、そんなことをEDクレジットで考えながら「木漏れ日」の解説で劇場が明るくなり、まだ劇場で座っていたいと感じるそんな映画体験だった。

新作嬉しかった5選

嬉しかったの定義は「人に勧めるときには挙げないけど個人的にかなり盛り上がった」「全体としてはいまいちだけど部分的に光る箇所があった」など。
感想はネタバレを含みます。

  • 波紋
    夫の失踪も宗教への依存も息子の彼女も全部振りになって、最後に雨の中フラメンコを踊るシーンがとにかくやりたかったと言わんばかりのかっこよさだったな。
    あとストレートに障害者を差別する主人公に対して爆笑するパート先のおばさんがすげえ良かった

  • マルセル 靴をはいた小さな貝
    この手のストップモーションアニメってここ数年でちょいちょい見かけるよな~と思ったら実写も入れてモキュメンタリーの要素も入ってて少し唸った。マルセルがバズるみたいな、匿名の大勢を物語のエンジンにするのはまだちょっと嫌だな。でも最終的な視聴後感も良かった。

  • Pearl パール
    演出が良かったと思うな。
    パールが殺し癖があるのは序盤から結構明示されてたのに終盤にブロンドの友達に告解するシーンで既に知ってる情報を長尺1カットで言うのだるかったな。でもそれが振りになって絶対このあと殺すじゃん…と思ってたらブロンドの子が家を出て5秒で追ってきて笑っちゃった。母親と揉めるときも母親の服に火が回った瞬間に鍋の熱湯をかけるスピード感で笑顔になったし、そういう暴力シーンやゴアシーンに風速があって良かった。
    で、最後に夫が帰ってきてパールと顔を合わせてED、となったときにEDクレジットのバックの映像でずっとパールの笑顔が映すんですよ。
    最初は歯を剥き出した笑顔だったのがどんどん怒りを帯びてきて、更にそこに徐々に悲しみを加わってめちゃくちゃに気迫のある表情を体感2分くらいずっと映し続けるの。最初はつられて笑顔になってたけど段々こちらも目が離せなくて、表情でパールの心情を全部伝えてるしこの映画も総括できてる。
    ここだけで100点つけちゃえるかっこよさだったな。

  • シアター・キャンプ
    じわじわ良かった。
    初めからドキュメンタリー風の演出で物語が進むんだけど、字幕で名前と役職を紹介するだけなのであんまり覚えられない。母親の主催するシアターキャンプを息子のお調子者ブイロガーが受け持つことになって…というプロットから大体想像通りに物語は進むんだけど、ちょこちょこ入るミュージカルがめちゃくちゃ気持ちいい。演技担当と音楽担当の2人が良くて序盤で歌い出すところで結構映画全体の期待値を上げてくれたし、キャンプに参加してる学生たちもみんな歌が上手くてすごい。
    トラブルはいろいろ起こるけど最後の劇は上手くまとめて良かったねー!でオチるかと思ったら、最後に字幕で出演者たちのその後の人生が語られてそれが大体凋落してて笑っちゃった。
    やや早めのスピード感だけど90分でバチッとキメて、学生劇の話なのに学生に主体を置かないのもあってかなり見やすいし見心地の良い映画だと思う。

  • 劇場版 ポールプリンセス!!
    これは劇場で観て良かった。とりわけポールダンスの部分は画面に集中してたことでめちゃくちゃ見応えがあった。
    めちゃくちゃアイドルアニメの作法でお話が進むので少し斜に構える姿勢になってたんだけど、ポールダンスが始まるといわゆるアイドルライブとは見方が全然違うことに気づく。
    まず座標の取り方が違って、アイドルライブがxy平面座標だとするとポールダンスはρ-θ-zの円筒座標系なんですよね。中心のポールがz軸になって、その軸を中心にどの高さでどんな回り方をするかで何を表現したいかが変わってくる。そこに使う音楽も個々人のオリジナルソングなので舞台の物語が1本のポールを軸に展開していくのが今までに無い視聴感だった。
    キャラとしても特にライバルチームの王者として君臨する3人は舞台での芝居にも迫力があってめちゃくちゃ魅力的に映る。

Vの人の同時視聴

同時視聴の性質として画面の変化に反応する必要があって、その結果ニコニコ動画のコメントみたいなノリのリアクションになるときが少し苦手だなと思う。
何か意味不明なカットがあったときに「シュールすぎwww」と笑ったあとに実は意味があると判ると、さっきの嘲笑に対して責任を求める気持ちがちょっとある。
だからインターネットで実況する行為が年々不得手になってるんだなと思う。

 

 

 

  • きさらぎ駅


    去年だかに上映映画を調べてる中で視聴候補から落とした作品が話題になると悔しい。でもこの手のは選ぶのに勇気がいる。

  • 心霊玉手匣

    この手のホラー映画ってサメ映画みたいなもんで、1個のジャンルとして囲ってその中で巧拙をネタにしあって身内で閉じてて、楽しむには一回その輪の中に入るぞ!という気構えが必要になる。

 

  • 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!


    劇場版以外は視聴本数にカウントするか迷ったけどまあ記録だしいっか。
    これだけ続いてるシリーズを最初から追うと楽しみ方というか波長が合ってくる感覚があって、新作を劇場に観に行ったときには本当に楽しめたので良い映画経験だった。

 

  • パイプライン

    映画の内容より盗油が韓国で実際に社会問題化してるって事前情報のほうが衝撃的だったな。

 

  • キャッシュトラック

    というか定期的にニコ生で同時視聴してるのってどこの層に向けてるのかわからんな。

むすび

本記事はなんと実際に観た映画について書いてます。